データベースを用いた回路の再利用に基づく論理回路設計手法

概要

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近年のLSI技術の進歩に伴って、初期回路の生成、回路の最適化などの観点から論理回路の自動設計に関する研究が盛んに行なわれている。また、回路の大規模化にともない、従来アルゴリズムを大規模回路へ適用する際の工夫なども行なわれている。本稿で用いるトランスダクション法は、許容関数(Permissible Function)という概念に基づき、回路の冗長成分を同定し、面積を削減するための手法として、1970年代初頭にイリノイ大学おいて開発された。最近になって、回路の面積を小さくする目的だけでなく、回路のスピードアップを図るために回路の段数を削減するのにもトランスダクション法が有用であることが示され、論理回路最適化の一手法として定着しつつある。また、トランスダクション法は許容関数の集合を用いることにより、回路中の冗長要素の削除だけでなく、回路の出力を変化させることなく、結線の追加などの回路の形状変換を可能にする。この考え方を応用し、本稿では、既存の回路を用いて新しい回路を設計する、回路の再利用に基づいた論理回路設計手法を、論理回路設計手法として広く用いられているトランスダクション法を用いて実現する方式について検討する。また、トランスダクション法では回路の最適化過程において多くの記憶容量を必要とすることが問題点とされている。本稿では、大量のデータを効率的に扱うために有用なデータベースを用いて、回路の最適化作業中に必要なデータを管理し、大規模な回路に対する論理回路最適化システムの構成について検討する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-02-24

データベースを用いた回路の再利用に基づく論理回路設計手法

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