データ知識協調モデルにおける種々の階層の実現方式

概要

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データベース応用分野の拡大に伴って、データと知識を公共に扱えるような高度のシステムが重要となってきている。しかし、データは同じ属性構造を有するデータ同士がまとめられる傾向にあるのに対し、知識は同じ主題のメソッドがまとめられる傾向があるため、データと知識は別々に保存されることになる。従来のデータベースと知識ベースの統合は応用ごとに固有のものが実現されてきた。しかし、種々の応用がデータや知識を共有するためには、新しい応用が追加されても柔軟に対処できるようなデータベースと知識ベースの統合システムの開発が重要となる。データ知識協調モデルはこのような柔軟性を実現するために有効なモデルである。本稿では、データ知識協調モデルにおけるデータの統合および知識の統合のための種々の階層の実現方式について検討する。データと知識の協調のためのコンテキストモジュール階層の実現は一般のオブジェクト指向方式で行なえる。このため、あらたに代理機構を導入し、これを用いたデータおよび知識の階層の構成を示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07