地理データベースシステムにおける地理情報の重ね合せ手法

概要

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地理情報システム(GIS)がさまざまな分野で研究・開発されつつある。これらのシステムの多くは, 地図の縮尺や表示する地理オブジェクトの種類(道路や建物など)を必要に応じて変えることにより, 利用者が理解しやすい地図を生成する。例えば, カーナビゲーションシステムでは, 曲がるべき交差点が近づくと, 交差点の詳細地図と交差点までの距離を表示する。一般に, 縮尺の変更は画面の切り替え, または, 別画面の表示によって実現されている。しかし現実の応用を考えると, 目的地点の付近の詳細地図は必要だが, 経路途中の詳細地図は不要な場合や, 現在位置付近の詳細地図だけではなく, 目的地へ略地図も同時に必要な場合が考えられる。この場合, 詳細地図と略地図を合成して表示することにより, 利用者は必要とする情報を一目で理解することができる。このような地図合成は実際の紙地図では広く利用されている。しかし, 計算機上で単に縮尺の異なる地図同士を合成すると, 地理オブジェクトの位置情報がずれてしまう恐れがある。そこで本稿では, 地理オブジェクトの位置情報のずれを補正し, 1画面に表示する手法について述べる。また, 本手法の地図検索への応用として, 手書きの略地図を地理データベースへの質問することにより, 正確な地図を生成する手法についても述べる。
1997-09-24

地理データベースシステムにおける地理情報の重ね合せ手法

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