フラッシュメモリを利用する効率的なログ管理と回復処理の実現
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概要
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データベースシステムは障害に備え、定期的にある時刻のデータベースの状態である検査点情報を、また検査点以降のデータ操作を記録したログをそれぞれ二次記憶(ディスク)に保存する必要がある。高速なデータ処理を行なう主記憶データベースでは、主記憶の信頼性が二次記憶より低いため検査点情報とログの保存は重要である。高速なシステムはデータ処理だけでなく回復処理も効率的であることが望ましく、回復時間に大きな影響を及ぼす検査点間隔をできるだけ短くする必要がある。また、従来のログ管理では、データ更新をデータベースに反映する前にログを二次記憶に保存する必要があるため、ログは生成順に保存されていた。回復処理はデータベース全体の回復後にデータ処理を再開する方式が一般的であるが、データベース容量の増大に比例して回復時間が長くなる問題がある。このため、優先度の高いページから先に回復し、かつ、回復処理をデータ処理と並行して行なう逐次回復が提案された。逐次回復では回復されるページとそのページに対するログだけを読み出すため、ログディスクヘの乱アクセスが多発し、回復処理を効率的に行なえない。効率的な逐次回復を行うには、ログをページ毎にまとめてからディスクに書き込む必要がある。しかしログの書き込みが遅れるため、回復処理に利用できないログが存在する問題がある。本稿ではディスクの代わりにフラッシュメモリを保存媒体に利用することでこの問題を解決し、ログを生成順に保存しても効率的な逐次回復を行なう方式について述べる。また、本稿の方式の性能評価についても述べる。
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01
著者
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