地理データベースに対する演繹サポートシステム

概要

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データベースは従来、主として文字情報や数値情報を格納・管理するものであったが、近年の計算機の発達及びデータの多様化に伴って、従来の文字・数値情報だけでなく画像や音声などの多様なメディアをも統合して扱うことのできるマルチメディア・データベースの研究が最近盛んに行なわれている。このようなマルチメディア・データベースの一例として、地理データ(海岸線、行政界、公共施設など)や、統計データ(人口分布、気象データなど)を管理する「地理データベース」がある。大量の地理データや統計データを管理している地理データベースにおいて、利用者の質問に対して選択された複数のデータを合成した地図が生成される。この地図には多くの情報をのせることも可能であるが、人間が一度に理解しうる情報には限界があり、視覚的に訴える地図の場合は情報を削減して直観的に意味を汲み取れるようにすることが必要である。そのために、利用者の質問に応じてデータの取捨選択を行ない、わかりやすい表示をし、表示速度をあげるなどの効果を得るための機能が必要となる。本稿では、この機能と利用者のインターフェースを考慮に入れた「演繹サポートシステム」を提案する。このシステムの主な機能として、(1)表示オブジェクトの優先順位の決定、(2)表示オブジェクトの決定、(3)表示領域の決定、がある。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

地理データベースに対する演繹サポートシステム

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