複数初期特徴を用いた室内環境画像からの特定対象物探索

概要

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本稿では,室内環境中を映したシーン中から取り込んだ画像中から特定対象物(コンセント)を探索し,位置を同定するシステムについて述べる.本システムは将来,自律ロボットの視覚センサとして実装することを想定しており,コンセントはロボットにとってエネルギー供給源,環境認識のランドマークとなるので,重要な探索対象物の1つである.視覚系がとら捉るシーン中には様々な認識対象があるのでボトムアップ処理により対象候補を絞ることは重要になる.従来,ボトムアップ処理に用いる特徴は,あらかじめ背景と対象物の差分を明記することによって得ていた.それに対し,本システムでは,前提条件として分離可能な特徴を明示しない.その為,ボトムアップ処理には背景と対象物に依存しないような初期特徴を複数用意して,その組み合わせから対象の特徴を導出する.複数の特徴を用いることは環境にロバストな画像理解が行える利点がある.本システムでは,初期特徴は画像中のエッジ(長さ,傾き),明るさの3種類から得られる特徴とし,それぞれを4要素で得られるとした.各初期特徴はシーン中に多く含まれるため,それぞれを一律に扱うと,対象物の候補領域が絞りきれず探索が困難となる.本システムは,各初期特徴内での画像中における探索の有効性と各特徴間での探索の有効性を求めることにより探索を行った.これにより,シーン中の静止画像から,コンセントの位置同定を行うことができた.
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15

複数初期特徴を用いた室内環境画像からの特定対象物探索

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