外部情報の並列帰納的一般化システムの設計

概要

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物理挙動などの外界からの情報をセンサー系(観測機器群)から取り入れ, その挙動を説明するための表現を機械に獲得させる試みはロボットビジョンの応用研究として有用な手法である. これまでに我々は, それらについての帰納的一般化アルゴリズムと帰納的一般化システムILQMを提案してきた. そこでは, 帰納的論理プログラミングを定性シミュレーションの逆問題に応用した研究を比較研究として, 最終的に定性モデルを帰納的に学習させた. しかし, 従来のシステムでは外部情報の低次処理にC言語を用い, その後の推論部分をPrologで記述していたために, 言語間のインターフェイスにおいて問題が生じる場合があった. また, 繰り返し処理などにおいて, 効率の改善が必要とされていた. そこで本稿では, システムILQMの一部を並列・言語KL1処理系であるKLIC処理系で書きかえることで, 並列帰納的一般化システムを設計する. それにより, 記述言語の共通化, 及び並列処理による処理速度向上を図る. さらに, そのシステムについての評価を, 倒立振り子における実験を例として説明する.
1994-03-07