分散処理技術を用いた高信頼通信システムの一構成法

概要

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筆者らはこれまで、クライアントサーバ・モデルに基づくRPC等の分散処理技術を用いて複数の計算機を結合し、その上にメッセージ通信処理システムやINの付加サービス処理システム等の通信システムを構築することを検討してきた。このような通信システム(以下、分散型通信システムと呼ぶ)では、複数のサーバが相互に協調して、メッセージ交換やIN付加サービスの実行等のひとまとまりの通信処理を行なう。分散型通信システムの信頼性を高めるためには、ソフトウェアのバグやハードウェアの故障等の原因で一部のサーバに障害が発生した場合にその回復を試み、回復できない場合にはそのサーバをシステムから切り離して、残りのサーバによりシステム全体としての動作を継続する必要がある。本稿では、分散型通信システムを高信頼化することを目的に、障害に対処するための特別なサーバや、サーバのレプリケーション等の分散処理技術を用いて、障害回復機能やシステムの動的な再構築機能を実現するための一構成法について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07