異機種間リモートプロシジャコールシステム"KoKo"の設計

概要

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複数の計算機を高速ネットワークで結合して機能分散/負荷分散を行ない、計算機資源の有効利用と性能向上を実現する分散処理技術への期待が高まっている。特に、クライアントサーバモデルに基づくリモートプロシジャコール(RPC)は、ネットワーク上の資源に関数呼び出しの形式でアクセスできるため、分散アプリケーションを開発する上で有効な技法である。このため、RPCを提供する分散オペレ一ティングシステム(OS)の研究/実用化が盛んに行なわれている。しかし、実際のネットワーク環境では種々のハードウェアやOSが混在して使用されることが多く、ひとつの分散OSに統一することは困難である。そこで、OSやハ一ドウェアの異機種性に伴う通信機能の差異やデータ表現の違いを隠蔽する高速な異機種間RPCシステムを構築できれば、現実のネットワーク環境における分散アプリケーションの開発を容易にすることができる。本稿では、UNIX、VMS、Machが混在するネットワーク環境を対象とし、筆者らが提案する"適応的データ表現変換"に基づいた、"KoKo"と呼ばれる異機種間RPCシステムの設計について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1990-09-04