QoSを保証しないネットワークにおける連続メディア情報の転送性能に関する一検討

概要

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近年、映像や音声等の連続メディア情報をコンピュータネットワークを介して転送することが重要となっている。連続メディア情報の転送においては、再生する時刻までにメデイア情報を到着させる必要があり、このためには、転送速度や遅延変動などのサービス品質(QoS)を保証することが要求される。しかし、広く使用されているEthernetやFDDIなどの共有メデイア型LAN では、これらのQoSを保証することができない。ST-II などのリアルタイムプロトコルの適用も検討されているが、連続メディア情報の優先的な転送制御は、端末やルータ内においてのみ可能であり、ネットワーク上でのQoSの保証は依然として不可能である。これに対し筆者らは、ネットワークのQoSの変動に対応して、連続メディア情報の転送レートを変化させながら転送する通信プロトコルの検討を行なっている。現在、その検討の第一段階として、ネットワーク上で他のトラヒックの増加などによる輻榛が生じた場合に、連続メデイア情報の流れにどのような影響が生ずるかについて、実験的に評価している。本稿では、その結果について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-09-04