環境の多様性を反映する漸次的発話生成モデル
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概要
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対話における発話行動には様々な要因が複雑に絡み合っている.さらに,それぞれの要因は局所的な関係を形成し相互作用をしている.例えば,直前に発話した語が次の発話行動を誘発したり,相手の発話した内容に影響を受けたりする場合などがそうである.このような局所的な相互作用が積み重なって発話行動が,さらには対話が形成されていると考えると対話の自然性などをうまく捉えることができる.現実の対話では話題の展開を詳細に制御したり対話全体の管理をする機構が存在するわけではなく相手との掛け合いや言葉の選び方などが局所的な相互作用を繰り返しその結果として漸次的に発話が,そして対話が形成されてゆくと捉えることができる.このように対話における発話は状況に依存して創発的に形成されるものと考えることができる.このとき,対話における諸制約はこの創発的発話生成の環境と見倣すことができる.本稿ではこのような考えに基づいて,マルチエージェントモデルによる動的選択モデルを用いた発話生成機構を提案する.動的選択モデルによる発話生成では要素単位である語彙・概念が発話の目的や状況,発話者の内的状態などの諸条件に影響を受けながら相互にインタラクションし,発話を漸次的に生成する.本稿ではこの発話生成モデルの概要を紹介し,簡単なインプリメンテーションの動作結果を報告する.
- 1996-03-06
著者
-
小川 均
立命館大学理工学部
-
岡田 美智男
Atr知能映像通信研究所
-
岡田 美智男
Atr知能ロボティクス研究所
-
羽尻 公一郎
立命館大学理工学部情報学科
-
猪口 聖司
Atr知能映像通信研究所
-
小川 均
立命館大学情報工学研究科
-
小川 均
立命館大学 理工学部 情報学科
-
小川 均
立命館大学 情報理工学部
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