素片の相対的なF_0を利用した波形選択手法

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概要

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波形接続型音声合成方式において,有効な素片を選択するための単位選択手法は合成された音声の品質に重要な影響を与える.韻律ターゲットを推定しておき,推定されたターゲットに近い素片を選択する手法では,韻律ターゲットの妥当性も重要であると同時に素片の基本周波数(F_0)の分析誤りが合成音声の品質を劣化させる要因になりうる.一方,モーラ位置や高低の情報だけから素片を選択する手法では,同じモーラ位置,高低の素片であっても実際のF_0が微妙に異なることから,合成音に意図しないアクセントを知覚する可能性がある。本研究では,モーラ位置や高低の情報から絞り込まれた素片を先行する素片と当該素片のF_0の値の関係に基づいて選択することで,従来法よりも適切な素片を選択する手法について提案する.従来法と提案手法で合成した結果とを検聴し評価した結果,提案法の方が従来法よりもより自然であるとの評価を得た.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-08-22

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