ステレオ写真を用いた幼樹の樹高および位置の計測法
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概要
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地上において対斜面からのステレオ写真を用いて, 幼樹の樹高および位置の計測を行い, その精度についての検証を行った。撮影は6×6サイズの非測量用カメラを用いヒノキの幼樹林を対象とした。次に, 解析図化機を用いて立体視による樹高および樹木位置を計測しそれらの実測値と比較した。その結果, 樹高の判読精度は誤差率で平均14.5%であった。一方, 樹木位置には水平面上の系統的な誤差があることが示された。そこで, 全樹木の水平座標をアフィン変換によって補正したところ, 誤差の平均は横方向, 奥行き方向ともに0.4 mとなり非常に良好な精度が得られた。林地では十分な撮影基線長を確保するのは困難であるため, 本研究においても撮影基線長は1.5 m(基線比1/53)と小さい値しかとれなかったが, 幼樹の樹高と位置について十分な判読精度が得られた。これにより本法が林地にも適用可能であることが示された。本研究の応用により, 測樹に要する時間と労力の削減が期待できる。
- 日本森林学会の論文
- 1997-11-16
著者
-
吉村 哲彦
京都大学大学院情報学研究科
-
長谷川 尚史
京都大学大学院農学研究科
-
高柳 敦
京都大学農学部
-
高柳 敦
京都大学農学研究科森林科学専攻
-
吉村 哲彦
京都大学農学部
-
長谷川 尚史
京都大学農学研究科
-
山手 規裕
京都大学農学部
-
高柳 敦
京都大学大学院農学研究科
-
Takayanagi Atsushi
Graduate School Of Agriculture Kyoto University
-
山手 規裕
京大
-
山手 規裕
京都大学農学研究科
-
高柳 敦
京都大学農学研究科
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