斜面表層土壌の水文的特徴(II)大型攪乱土壌試料を用いた土壌水分移動の実験
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概要
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斜面表層土壌の水文的特徴を検討するため, 約76lの大型不攪乱土壌試料を用いて散水実験を行い, 吸込点・湧出点を含むさまざまな境界条件下で土壌水の挙動をテンシオメータ群により観察し, 土壌の物理性との関連から検討した。散水時およびその直後においては, 土壌試料内各点の全水頭の増加は一様ではなく, 増加の早い点と遅い点の分布は全実験を通して固定してはいなかった。地下水位発生以降も地下水面以浅の水分移動は下向きであった。試料円筒中部と下部を肉厚のチューブにより直結し湧出点・吸込点として機能させた場合には, 散水による試料円筒中部の全水頭の増加の立ち上がりが穏やかとなった。散水開始から2時間程度経過した後は, 試料表面からの乾燥の影響は最上層のみで認められた。試料円筒の中部下部の全水頭の分布はほぼ計算定常プロフィールで近似できた。
- 日本森林学会の論文
- 1991-01-01
著者
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