実行プロファイルに基づくコミッティッドチョイス型言語の静的負荷分割手法 (<特集>並列処理)

概要

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従来,コミッティッドチョイス型言語の負荷分散方式には,プログラムにアノテーションを付加して,配置戦略を指示する方式が使われてきたが,指定できる戦略の自由度が低いために,プログラムを書き換える必要があり,その自動付加も困難であった.本稿では,より自由度の高い負荷分散戦略の提案とその自動付加の試みを示す.自動付加する戦略の目標は,「プログラムに内在する並列性をすべて抽出した上で,高いローカルメモリ参照率を示すこと」とし,この上で,必要以上に得られた並列性の抑制は,実行時に行うものとする。まず,「ゴール」と「データ」両方の配置を指定可能とし,「関連のある既存のデータが置かれているPE (要素プロセッサ)と同じPE」を戦略として用意することを提案する.この柔軟な負荷分散戦略によって,計算木(制御依存関係)に沿った分割だけでなく,データ依存関係に沿った分割が可能となり,ゴールやデータを適切なPEに送り込むような負荷分散戦略を簡潔に表現できるようになる.次に,実行に沿った「履歴」を保持して,負荷分散戦略の最適化に必要な摘報を集めるプロファイラについて述べる.このプロファイラの出力により,ヒューリスティクスによらない最適化が可能となる.そして,ワークステーション上に試作した処理系で定量的な評価を行い,実際の並列処理システムでの実行時間短縮への貢献を定性的に検討して,本手法の有効性を示す.
一般社団法人情報処理学会の論文
1991-07-15

実行プロファイルに基づくコミッティッドチョイス型言語の静的負荷分割手法 (<特集>並列処理)

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