Committed-Choice型言語Flengのインライン展開による粒度制御手法

概要

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Committed-Choice型言語Flengは単一代入変数によって同期をとりながらすべてのゴール(Flengにおける計算の単位)を並列に実行することにより、非定型的な問題においてもすべての並列度を抽出して実行可能な言語である。しかし実行の粒度が非常に細かいため,オーバーヘッドが大きい.このオーバーヘッドを取り除くためには,粒度を大きくする必要があるが,これは容易ではない. 粒度を大きくする手法としては,インライン展開と,複数のゴールを1つのゴールに融合するゴール融合が考えられるが,通常のインライン展開は,同期条件が満たされている場合にのみ可能であるため,適用可能な場合が非常に少ない. また,ゴール融合はプログラムの意味を変える可能性があるため,プログラム全体のデータフロー解析を行なう必要があり,大規模なプログラムに適用することは困難である.本稿では,Flengプロダラムをインライン展開できる形に変換することにより,任意のゴールをインライン展開可能にする手法を提案する.この手法を適用することにより,大規模なプログラムでも容易に粒度を大きくすることが可能になる.
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-09-04