JIS校正記号準拠のオンライン手書編集方式

概要

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人間の考えているイメージを計算機に直接入力するオンライン手書入力方式が最近注目されている.しかし,従来の紙と鉛筆によるオフィス作業の一部(文字入力)のみしかまだ実用化されていない.この手書入力方式をさらに発展させるには,文字・図形の手書入力はもとより,編集作業をも手書きで行えることが重要となる.そこで,本論文では,手書校正記号による新しい編集方式を紹介する.手書校正記号は,JIS校正記号を基本に,図形にも統一的に扱い得るよう工夫した.この手書校正記号は,基本的には,処理内容を示すプリミティブシンボル,処理の方向を示す接続シンボル,さらに処理対象を示すグループシンボルと称す構成要素で構成される.校正記号の多様な形状変化や入力ストロークの手順変化を吸収するため,(1)ストローク単位の認識で構成要素候補を抽出し,(2)次に必要な構成要素数が満足しているかどうか判定し,(3)最後に構成要素間の構造上の知識を用いて判定する構造総合判定方式により,認識する.本方式を,入力と表示機能を一体化した平面ディスプレイ装備のシステム上に実現し,初心者で94%,熟練者で100%の認識率を得た.
一般社団法人情報処理学会の論文
1986-10-15