格子座標の周期性を利用した画像拡大縮小の高速処理方式
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概要
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印影・手書きメモ等の画像を含む文書編集処理を始め, 各種の画像処理分野において, 画像を所望の倍率で拡大・縮小(線密度変換)する機能が必要とされる. 本論文では, 2次元ディジタル画像の高速拡大縮小方式を提案し, その基本原理, ハードウェア構成, 処理時間評価について報告する. 本方式は, 単純なシフト操作で画像データのアクセスを制御するとともに, 変換画素の濃度計算を並列処理するものである. 従来, 拡大縮小における座標計算は, 座標変換式による算術演算を画素ごとに繰り返す方法が用いられているが, これと異なり, 本方式は, 格子座標の周期性を利用し, その部分列を循環シフトで参照する点に特徴がある. 試算例では, 変換画素あたりの処理時間は, 拡大処理が(225+25/β)/K ns/画素, 縮小処理が(225/β+25)/K ns/画素となる(ここに, βは倍率, Kは並列度を示し, シフト・クロック周期を200nsと仮定). この処理速度は従来方式の1.0〜2.2μs/画素に比較して, 拡大処理が4K〜9K倍, 縮小処理が4βKー9βK倍に相当し, 高速化に有効であることを確認した.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1983-11-15
著者
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