ユビキタス環境での状態系列モデルを用いたユーザ支援システム(ユビキタスコンピューティングと情報家電)(<特集>ユビキタス環境のモバイル通信システムとITS)

概要

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人やモノの位置をユーザの状況として利用することで,実世界でのユーザの活動を支援するさまざまなアプリケーションの検討や実装がこれまで行われてきた.しかし,より高度な支援を行うためには,人やモノの空間的な関係だけでなく,時間的な関係も考慮する必要がある.本論文では,ユビキタス実験環境内のセンサ,およびRFIDタグの情報を用いて,人とモノとの時空間的な関係を記述するユーザの状態系列表現を導入する.次に,この表現を用いた典型的な状態系列のモデル化とモデルのあてはめによる状態認識に基づきユーザ支援を行うシステムについて述べる.提案する状態系列表現は,動作のような短時間の時系列活動も日々の家庭内の雑用のような長時間にわたる活動も同様に表現さきることに特徴がある.また,人とモノの時空間的な関係を表すユーザの状態の認識は,多数の教示データからC4.5のアルゴリズムによって生成された判別木によって判別される.構築した実験ハウス内でのプロトタイプシステムにおいて,ユーザ支援のケースを想定した状態判別の性能評価を行い,その有効性を確認した.
一般社団法人情報処理学会の論文
2003-12-15