野外観察結果に基づく Alexandrium catenella (Whedon et Kofoid) Balech の栄養細胞, 運動性接合子と休眠性接合子の生産量

概要

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1)和歌山県田辺湾ではAlexandrium catenellaは1983年6月から1984年6月までの1年間に最大見積で1.15×10^6cells/(cm)^2・1350cm, 最小見積で6.6×(10)^5/cm^2・1350cm・yearの栄養細胞が生産されたと推定できる.これらの生産量のうち1984年4月18日から6月19日まで継続したブルームで形成された栄養細胞が1年間に出現した栄養細胞の70%以上を占める.すなわち年間に生産される栄養細胞の大部分がブルーム期間に形成される.2)同じ1年間にA.catenellaの運動性接合子は2.8〜3.5×(10)^4 planozygotes/(cm)^2・1350cm出現した.運動性接合子形成率は6〜8.5%で, 形成される時期は栄養細胞のブルームの後期に集中した.3)同じ1年間にA.catenellaは5.7×(10)^3cysts/(cm)^2のシストを形成し, その時期は栄養細胞の赤潮状態の時期と重複した.シスト形成率は1.2〜2.1%であった.
日本古生物学会の論文
1995-12-15