閉経期婦人に於ける Gonadotropin 分泌動態 : 特に LH-Releasing Hormone による下垂体 Gonadotropin 分泌予備能を中心として
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概要
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閉経の発来機序を解明する目的で, 閉経に向つている婦人及び閉経後婦人を月経の変調度より, 閉経前期, 閉経中期, 閉経後期と分類し, それぞれの血中に於ける下垂体性 Gonadotropin (以下hPGと略記)値の測定, 下垂体LH.FSH分泌予備能およびsteroidhomone投与による下垂体LH.FSH分泌予備能の変化を radioimmunoassay によつて検討し, 以下の結果を得た.1.血中のLH.FSH値は, 閉経前期婦人については性成熟期婦人卵胞期の1.7倍(LH), 2.0倍(ESH)と増加しはじめるが, なお排卵周期は認められることが多い.関経中期婦人については性成熟期婦人の7.3倍(L.H), 8.0倍(FSH)と急上昇し, そのレベルは閉経後期まで続くが, LHでは平均値の27.0%以内, FSHでは平均値の29.2%以内の日差変動が認められた.2.閉経前期, 閉径中期, 閉経後期の婦人に LH-RHtest を施行したが, 3群ともLHは30分後に, ESHは60分後に反応ピークを示した.LHの最高反応値は閉経中期>閉経後期>閉経前期>性成熟期の順に大きく, 純増加は閉経中期≧閉経後期>閉経前期>性成熟期の順であつたが, 閉経中期と閉経後期との間に有意差はなかつた.またFSHの最高反応値は閉径後期>閉経中期>閉経前期>性成熟期の順で, 純増加は閉経中期≧閉経後期>閉経前期>性成熟期の順に大きかつたが, 閉経中期にのみ他の群と比べて有意の増加があつた.LH/FSH比はLH-RH投与後30分, 60分共に LH dominant となり, 閉経中期以後はLHの分泌がFSHの分泌を著しく上廻つた.
- 社団法人 日本産科婦人科学会の論文
- 1974-12-01
著者
-
谷澤 修
大阪大学医学部
-
三宅 侃
大阪大学医学部 産科学婦人科学
-
倉智 敬一
大阪大学医学部産科婦人科学教室
-
倉智 敬一
大阪大学医学部産婦人科学教室
-
河村 憲一
大阪大学医学部産科婦人科学教室
-
衣笠 隆之
大阪大学医学部産科婦人科学教室
-
青野 敏博
大阪大学医学部産科婦人科学教室
-
南川 淳之祐
大阪大学医学部産科婦人科学教室
-
衣笠 隆之
東大阪市文中央病院
-
南川 淳之祐
箕面市立病院
-
南川 淳之佑
大阪大
-
南川 淳之祐
大阪大学医学部産婦人科
-
青野 敏博
大阪大学医学部産婦人科
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