銀好性細胞含有卵巣ムチソ性および類内膜腫瘍におけるペプタイドホルモンおよびセロトニソ局在の免疫組織学的研究

元データ 1986-03-01 社団法人日本産科婦人科学会

概要

銀好性細胞を有する卵巣ムチン性および類内膜腫瘍について、ペプタイドホルモγおよびセロトニソの免疫組織学的局在を検索した。卵巣ムチン性腫瘍にみられる銀好性細胞はすべて消化管における銀親和性細胞に類似するI型細胞であり、ペプタイドホルモンの局在は、ムチソ性嚢胞腺腫5例中3例、低悪性度腫瘍5例中3例、高分化型腺癌5例中5例に認められ、ペプタイドホルモンの種類としてはかストリンとソマトスタチソが多く認められた。セロトニンについては、それぞれ5例中4例、5例中3例、5例中2例であり、セロトニソ含有細胞は良性腫瘍で銀好性細胞とほぼ一致して多数認められたが、悪性のものでは少数であった。卵巣類内膜癌では、銀好性I型細胞を有するもの4例、細胞質全体ないし先端部に銀好性穎粒をもつII型細胞を有するもの14例、両者の混合型1例のうち、ペプタイドホルモγについては、混合型の銀好性細胞を有する1例のI型細胞に一致してソマトスタチンが認められるのみであり、セロトニンについては、混合型の1例の他にI型細胞を有する他の2例の高分化型癌にも少数みられている。以上の卵巣腫瘍における結果を、類似の組織像を示す子宮頚部腺癌および内膜癌と比較すると、ペプタイドホルモンとセロトニソの出現頻度は、卵巣ムチン性腫瘍と子宮頚部腺癌で高く、卵巣類内膜癌と子宮内膜癌で低く、この出現頻度の相違は、各腫瘍を構成する銀好性細胞の種類に起因すると考えられた。本研究結果は、卵巣腫瘍におけるI型ないし類似銀好性細胞の内分泌活性を示唆しているものと考えられる。

著者

井上 正樹 大阪大学医学部産科婦人科教室
斉藤 淳子 大阪大学医学部産婦人科
斎藤 淳子 大阪大学 産婦人科
上田 外幸 大阪大学医学部
谷澤 修 大阪大学医学部
山崎 正人 大阪大学医学部産婦人科学教室
上田 外幸 大阪大学医学部産科婦人科学教室
上田 外幸 大阪大・産婦人科
上田 外幸 大阪大学病院産婦人科
田中 善章 大阪大学医学部産婦人科学教室
田中 善章 大阪大学医学部産科婦人科学教室
阿部 良人 大阪大学産婦人科
山崎 正人 国立呉病院
西野 照代 大阪大学医学部産婦人科
阿部 良人 大阪大学医学部産婦人科
井上 由之助 大阪大学医学部産婦人科
安部 良人 大阪大学医学部産婦人科学教室
西野 照代 大阪大学産婦人科
井上 由之助 大阪府立母子医療センター
井上 正樹 大阪大学医学部産婦人科学教室
上田 外幸 大阪大学医学部産婦人科学教室
山崎 正人 国立呉病院産婦人科

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