日本列島太平洋岸の岩礁潮間帯の海藻群集における7つの希少性
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概要
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岩礁潮間帯生物では希少種の保全に必要な情報はごく限られている.そこで太平洋岸の岩礁潮間帯の海藻を対象にRabinowitz (1981)による希少性分類を適用し, 各カテゴリー間で含まれる種の生物学的特徴の違いと, 海岸ごとの希少種数と群集の特徴の関係を検討した.北海道から九州までの太平洋岸に1500コドラートを設定し, 2003年春と夏に2回, 出現種と総被度を調べた.種名が判明した真潮間帯種でかつ2コドラート以上に出現した83種を解析対象に, 生息地の特殊性(潮位と波圧から求めた生息範囲), 個体群密度(生息可能な環境における出現頻度)および, 地理的分布域(緯度範囲)を求め, Rabinowitzの各カテゴリーに分類した.その結果, 最大のカテゴリーは, 希少種の1カテゴリー「地理的分布は広く, 生息地の特殊性が低く, 個体群密度が低い種」で, 全種の約5割を占めた.次いで大きかったカテゴリーは普通種のカテゴリー「地理的分布は広く, 生息地の特殊性が低く, 個体群密度が高い種」であった.各カテゴリーに含まれる種の生物学的特徴(分類群, 機能群, 体サイズ)に差は認められなかった.また種の豊富さが高い海岸ほど希少種数も全種に占める希少種の割合も共に高かった.
- 日本生態学会の論文
- 2005-06-30
著者
-
野田 隆史
北海道大学地球環境科学研究院
-
山本 智子
鹿児島大学水産学部附属海洋資源環境教育研究センター
-
堀 正和
瀬戸内海区水産研究所藻場・干潟環境研究室
-
仲岡 雅裕
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター水圏ステーション厚岸臨海実験所
-
深津 雪絵
北海道大学水産科学研究科
-
奥田 武弘
北海道大学水産科学研究科
-
堀 正和
東京大学農学生命研究科
-
仲岡 雅裕
千葉大学自然科学研究科
-
仲岡 雅裕
千葉大学大学院自然科学研究科
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野田 隆史
オムロン株式会社センシング&コントロール研究所
-
仲岡 雅裕
千葉大学大学院理学研究科
-
深津 雪絵
北海道大学水産科学研究科:東京大学農学生命研究科
-
野田 隆史
Aaf
-
野田 隆史
北海道大学大学院水産科学研究科
-
仲岡 雅裕
千葉大学自然環境研究科
-
奥田 武弘
東北区水産研究所八戸支所資源評価研究室:(現)遠洋水産研究所外洋生態系研究室
-
山本 智子
鹿児島大学
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