トウガラシ(Capsicum annuum L.)子葉培養組織の不定芽形成能に及ぼすガンマ線の照射線量及び線量率の影響

概要

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トウガラシ品種"八房"の子葉培養組織の不定芽形成能に及ぼすガンマ線照射における照射線量及び線量率の影響を調査した.発芽12日目の苗に,線量0,0.5,0.75,1.0,1.25,1.5,1.75,2.0,2.5kradのガンマ線を,1,5,10krad/hrの線量率で照射した.照射後,子葉を切り出し,3mg/lのベンジルアデニンを加えたMS培地で培養し,不定芽の形成を促した.外植体の不定芽形成率と外植体当りの不定芽形成数は,どの線量率においても,照射線量が増加するに従って減少Lた(Table1〜3,Fig.1).さらに,照射線量の増加は,カルス及び不定芽原基の形成を遅らせ,不定芽原基から不定芽への発達を阻害した.同一の照射線量では三線量率が大きい場合(10krad/hr)は小さい場合(1及び5krad/hr)に比べ,不定芽形成率・不定芽形成数とも小さくなった.外植体当りの不定芽形成数が半減する照射線量(RD50)は,線量率1及び5krad/hrの場合1.0krad付近,10krad/hrの場合0.75krad付近であった(Fig.2).
日本育種学会の論文
1988-03-01