フィリピンのいもち病菌系に対する日本の稲品種の圃場抵抗性の特異性
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概要
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一般に圃場抵抗性はレースや菌糸による変動が少ないとされ,いもち病抵抗性育種の主要た対象とされている。しかし圃場低抗性がレースについて特異的であるとする報告もある。ここでは外国から得た菌糸と日本の菌糸を用いて,日本の品種の圃場低抗性を調べた結果を報告する。1980年4月にフィリピンにある国際稲研究所(IRRI)の葉いもち検定圃場から罹病葉を収集し,輸入した。これらの罹病葉から単胞子分離により,約80の菌株が分離された。これらの菌株は,清沢(1979)の判別品種と,IRRIで低抗性の型が異なるとして選定された系統およびその他の計20品種に対する接種試験に供試された。その結果から,ここではpi-aを侵す3菌糸を,IRRIの系統の抵抗性に判別力のあるものとして選定した。比較のため,日本のレースとして,P-2bおよび愛73-134-z^+を供試した。供試品種は,農林6号と同8号に関係のある品種群,愛知県の稲橋で育成された品種および陸稲などである。このうち藤坂5号では,愛73-134-z^+以外の菌糸には真性抵抗性が働いていた。供試種子は農技研種子貯蔵管理室より得たものである。
- 日本育種学会の論文
- 1981-09-01
著者
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