殺虫剤アセタミプリドの作物及び土壌における残留実態
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
殺虫剤アセタミプリド(ATP)の作物及び土壌における残留実態を検討するに先立ってATPのみを分析対象とする親分析法と代謝物(分解物)をも分析対象とした総量分析法を作成し, 両分析法を用いて作物及び土壌残留分析を実施した.その結果, 水溶剤処理した作物においては, 両分析法による残留値に顕著な差は認められず, 残留している化合物は大部分ATPであることが判った.従って, 残留実態を調べるには親分析法で十分であることが考えられた.粒剤処理した作物では, 収穫2か月以上前の処理では, ATP及び代謝物の残留量は検出下限レベルか検出下限以下と考えられた.他方, 土壌中におけるATPは容器内, 圃場共にその半減期は1∿2日と極めて短く, 更に分解物をも含めた半減期は15∿30日程度とすみやかであった.容器内及び圃場の残留分析結果に大差がないこと, 好気土壌代謝試験結果からの炭酸ガス発生量から併せて考察すると, ATP及び分解物の消長は主に微生物によるものと考えられた.また, 圃場におけるATP及び分解物の溶脱は小さいと考えられた.
- 日本農薬学会の論文
- 1999-05-20
著者
-
武田 明治
日本大学生物資源科学部食品科学工学科
-
武田 明治
日本大学 生物資源科学部 食品科学工学科
-
時枝 正則
株式会社日曹分析センター
-
小澤 道弘
株式会社日曹分析センター
-
小林 茂
株式会社日曹分析センター小田原事業所
-
五明 健
株式会社日曹分析センター小田原事業所
-
武田 明治
日大・生物資源科学
-
小林 茂
日曹分析C
-
時枝 正則
日曹分析C
-
武田 明治
日本大学生物資源科学部
関連論文
- ビスフェノールAの塩素処理による塩素化ビスフェノールAの生成挙動, エストロゲン作用及び変異原性について
- D-タガトース摂取によるラット小腸二糖類水解酵素活性並びに盲腸発酵に及ぼす影響
- 市販食用緑色3号中の付随色素の同定と定量
- 市販豆腐からの組換え遺伝子の検知並びに原料ダイズ中の組換え体比率の推定
- Multiplex PCR法を用いた組換えトウモロコシ5系統からの組換え遺伝子の検知法
- 殺虫剤アセタミプリドの土壌中における挙動
- 殺虫剤アセタミプリドの作物及び土壌における残留実態
- 日常食経由食品汚染物の一日摂取量について(有機塩素系化合物を中心として)
- 牛個体識別を目的としたマイクロチップ電気泳動による Short Tandem Repeat (STR) 多型の検出
- Duplex PCR法を用いた遺伝子組換えパパイヤ改良検知法
- 食品からの遺伝子組換え体の検知状況
- 遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統からの組換え遺伝子の検知法
- ダイズ及びダイズ加工食品からの組換え遺伝子の検知法(第1報)
- 遺伝子組換え食品検査におけるコンタミネーション予防策としてのオートクレーブ処理条件の検討
- 卵巣摘出骨粗鬆症モデルマウスにおけるゲニステイン(植物性エストロゲン)の骨量減少抑制作用と子宮肥大作用の用量依存性の検討
- 核磁気共鳴スペクトルによるビキシンの構造決定
- Topic 7 Residues in Food and the Environment
- Liberation of Halide Ions from Xanthene Colors (Food Red Nos. 3,104 and 105) by Photo-Irradiation
- 3-ANILINO-L-ALANINE, STRUCTURAL DETERMINATION OF UV-5,A CONTAMINANT IN EMS-ASSOCIATED L-TRYPTOPHAN SAMPLES
- ガスクロマトグラフィーによる土壌中の殺虫剤アセタミプリドおよび代謝物の分析法
- 高速液体クロマトグラフィーによる土壌中の殺虫剤アセタミプリドおよび代謝物の個別分析法
- ガスクロマトグラフィーによる作物中の殺虫剤アセタミプリドの残留分析法
- ガスクロマトグラフィーによる作物中の殺虫剤アセタミプリドおよび代謝物の総量分析法
- 除草剤セトキシジムの残留分析
- 除草剤セトキシジムおよび代謝物の作物残留分析
- 殺ダニ剤ヘキシチアゾクスの作物残留分析
- E17 新規殺ダニ剤hexythiazoxの濃度消長と残効性、耐雨性、防除効果について(毒物学・殺虫剤)
- 国産及び輸入ダイズ並びに豆腐からのグリホサート耐性遺伝子の検知状況
- Organ Distribution and Urinary Excretion of Aluminum Administered with Food Additives in Mice and Their Relation to in Vitro Chemical State in Serum
- 天然添加物の規格と成分研究 (食品成分と添加物の分析)
- コメの残留農薬を取り巻く国際環境
- G219 ネオニコチノイド系粒剤がミカンハモグリガの被害抑制に及ぼす影響並びにカンキツ苗木中及び土壌中のアセタミプリド経時的残留挙動(一般講演)
- 除草剤アロキシジムの土壌における分解
- トウモロコシ穀粒における非意図的組換え遺伝子の検知
- 遺伝子組換えトウモロコシCBH351系統からの組換え遺伝子の検知法
- 除草剤アロキシジムおよび分解物の残留分析法
- 市販食用緑色3号中の付随色素の構造解析