炊き込み飯の具の成分が飯の物性に及ぼす影響
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概要
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炊き込み飯の具から,飯に混入されるであろう様々な成分中から,主な成分を選び添加した飯のかたさ,ねばり等の物性をレオダイナコーダーを用いて測定した。その結果,ゼラチン,レシチンは米飯をやわらかくし,ねばりを著しく低下させる。やわらかさに対しては,加水量を控えれば改善されると思われる。でんぷん,砂糖などの糖質は飯を多少硬くするものの,ねばりを著しく増加させるため,食味を上げるものと考えられる。また,普通に炊くとぱさぱさして口ざわりの悪い米にでんぷん,砂糖を添加して炊くとねばりのある飯になると考えられる。具体的な具について考えると,主に糖質をふくんでいる芋類,栗などの添加は,口ざわりを向上させ,逆にタンパク質や脂質が多い鶏肉,魚介類などの添加は,米飯をやわらかくし且つねばりを損なわせてしまうと思われる。しかし,ピラフなどのようなねばりを必要としない調理や,硬く,ねばりの少ない米を用いる場合には口あたりをよくすると考えられた。
- 1997-08-20
著者
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