体温測定に関する基礎的研究(第7報) : グローバル先端技術採用電子体温計の有用性

概要

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グローバル先端技術(瞬間センシング)採用という5秒で体温を測ることができる電子体温計予測値の口腔温,腋窩温を測定しT社電子体温計予測値と比較検討した。その結果,グローバル先端技術採用電子体温計(以下"けんおんくん"と称す)の口腔温は他の電子体温計予測値と比較して,有意に高い値ではあったが,3回連続の測定結果の値は比較的安定していた。しかしけんおんくんの腋窩温については,3回測定値のばらつきが大きく,また,T社電子体温計予測値と比較すると有意に低い値であった。予め30秒腋窩を閉鎖した条件で再び腋窩温を測定すると,その条件下では値のばらつきは小さくなり,水銀値,およびT社電子体温計予測値と比較しても有意な差は見られなかった。これらの結果より,腋窩温は外界の影響を受けやすいが,さらにけんおんくんでは5秒という短時間での測定ができるため,腋窩を閉じる瞬間の気流や温度変化などの外界の環境による影響をより強く受けると考えられた。しかし他の体温計と同様に腋窩を予め閉鎖して条件を整えることで,そのような影響を少なくして測定できることがわかった。
神戸市看護大学短期大学部の論文
2003-02-28