小児看護実習における対象理解に関する指導方法の研究 : その1 : 子ども理解に関する文献検討

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小児看護実習における対象理解についての効果的な指導方法を検討するために,看護・教育・保育の領域から子ども理解に関する文献を収集,分析し,子ども理解につながる要因を明らかにした。文献から13のキーワードが見出され,それらを「心の枠を取り払うこと」「子どもの行為を内面の表現としてみること」「子どもとかかわり関係を築く」の3つのカテゴリーに分けて検討した。「心の枠」とはおとなの価値観や意識のことであり,その枠から子どもをみると,外的な行動を評価,判断する段階にとどまり理解には至らない。「子どもの行為を内面の表現としてみること」は,子どもの内なるものの存在を認めることであり,子ども理解のはじまりの段階である。そして,「子どもとかかわり関係を築く」ことで,その相互関係のなかで,子ども理解を確かなものにしていくことから,子ども理解の可能性を含む段階に立つことができる。相互関係を形成するには,<受容><尊重><肯定的に受け止める>といった要因を備え子どもの行為をみることが必要で,子どもと応答しようとするおとなの主体的なあり方が求められる。これらのことから,小児看護実習において学生は,子どもとかかわる自己を振り返り,自己の価値観や考え,または感情や子どもに対する姿勢およびあり方を見つめることの重要性を再認識した。
神戸市看護大学短期大学部の論文
2001-03-27

小児看護実習における対象理解に関する指導方法の研究 : その1 : 子ども理解に関する文献検討

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