タバコモザイクウイルスに対するトマト品種の抵抗性(第1報) : ウイルス濃度と光,ならびに抵抗性品種におけるトップネクローシスの発生
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概要
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[Author abstract]Tomato cultivars having different resistant-grades to tobacco mosaic virus (TMV) were inoculated with TMV-OM (ordinary strain) or TMV-TM (tomato strain). They were incubated at 25℃ under different light intensities. TMV concentration in tomato plants was determined by measuring the optical density at 260 nm of the resultant TMV nucleoprotein. In the resistant cultivar, Ogata-Zuiko (ZK) which shows top-necrosis (TN) by inoculation, TMV concentration increased 3 times under high light intensity (20,000 lx) over that produced under dark, whereas in the susceptible cultivar, Fukuju No.2 (F2) which shows mosaic symptom, TMV concentration increased about 3 times under weak light intensity (3,000 lx) and 5 tunes under high intensity over that produced under dark. Heat shock of resistant cultivar, ZK, at 45℃ for 10 min just before inoculation lowered TMV concentration as compared with that untreated. Phloem and phloem parenchymatous cells in the cross section of stem of resistant cultivar reacted with diazo and Schiff's reagents showing an accumulation of phenolic compounds i the phloem and its adjacent tissues. The occurrence of top-necrosis in the resistant cultivar, having a gene of Tm-2^a, is discussed.[著者抄録]タバコモザイクウイルス(TMV)に抵抗性と罹病性のトマト品種(大部分は遺伝因子の組成が明らかなもの)を用いて、ウイルス濃度と光の関係、熱衝撃による抵抗度の変化、トップネクローシス (TN)を示す株の茎の横断面の組織化学的検索を行なった。1.抵抗性のZKは接種後の暗黒処理に比して、散光 (3,000lx)ではウイルスはほとんど増えないが、強光 (20,000lx)下では約3倍に増加する。罹病性のF2では暗黒に比してウイルス量が散光で3倍、強光では5倍となった。2.接種直前の35~45℃・10minの乾熱処理によって、抵抗性のZKではさらに無処理よりウイルス量が減少した。3.TNを示すRK、ZKなど抵抗性品種の茎の横断では、師管部およびその周縁にフェノールが異常集積するさまが、ジアゾ反応、亜硫酸フクシン染色、DMSPによる吸収度測定などから推定された。4.以上の結果から、ウイルス増殖と光、およびTNの発生原因について考察した。
- 近畿大学の論文
- 1976-03-15
著者
-
杉原 光雄
近畿大学農学部農学科植物病理学研究
-
植田 隆
近畿大学農学部農学科植物病理学研究
-
平井 篤造
近畿大学農学部農学科植物病理学研究
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平井 篤造
近畿大学農学部農学科・植物病理学研究室
-
平井 篤造
近畿大学農学部
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