オオムギ斑葉モザイク病に関する研究(第4報) : ウイルス感染ならびに化学物質処理によるペルオキシダーゼおよびリボヌクレアーゼの誘導
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概要
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[Author abstract]Induction of peroxidase (PO) and ribonuclease (RNase) by virus infection and chemicals was studied using the leaves of barley varieties having different grades of resistance. In susceptible variety, PO and RNase activities increased during the course of barley stripe mosaic virus (BSMV)-infection as compared with those in noninoculated leaves having comparable ages. In moderate- and highly-resistant varieties, PO activity increased 4 days after the inoculation, but then decreased to the noninoculated level. Acridine orange (AO) and chromomycin A_3 (CMA), which may interfer with DNA, induced PO and RNase activities in the leaves of susceptible variety, but did not in those of highly-resistant variety. Especially, a low concentration of these chemicals, about 10 ppm, was most effective to induce PO and RNase activities. Extracts from infected barley leaves induced the increase in PO activity in susceptible variety, but did not in resistant variety. This extract was more centrifuged at 105,000 G and the supernatant was proved to be still effective. From these results obtained, the mechanisms, by which the susceptible variety become infected and the resistant variety is not infected or less infected, are discussed.[著者抄録]1. BSMVに罹病性のオオムギ品種では、その感染中にペルオキシダ-ゼ(PO)およびRNaseの活性が増加する。抵抗性品種では接種後4日目に一時PO活性が増加するが、その後はもとの健全葉のレベルに戻る。2. アクリジン橙(AO)およびクロモマイシンA_3(CMA)はとくに10ppm附近の低濃度で、オオムギ罹病性品種のPO、RNase両活性を誘導した。CMAは低濃度でも抵抗性品種の酵素油性を誘導しなかった。3. BSMV感染葉汁液中には、オオムギ罹病性品種のPO活性を誘導する物質がある。この物質は接種後6日目の接種葉内に現われ、105,000Gの超遠心でも沈殿しない。抵抗性品種のPO活性はこの物質によって誘導されない。4. 以上の諸事実から、罹病性品種の発病メカニズムおよび抵抗性品種でのウイルスが増殖しがたい理由について考察した。
- 近畿大学の論文
- 1974-03-15
著者
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