飼料作物の乾燥機に関する研究 (第1報) : 高温条件下における牧草の乾燥特性

概要

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牧草を能率的に乾燥するためには, 種々の要因による影響を明らかにし, 水分蒸散を容易にする方法を検討する必要がある。このため従来行われていたよりも高温で, 切断, 予乾などの前処理を施した材料について実験を行い次の結果を得た。[figure] 1) 乾燥時間と含水比変化の関係は, 片対数グラフ上で直線状を表わし, M=(Ae)^<-nt>なる指数関数式で示される。2) 温度が高くなる程乾燥速度は促進されるが, 120℃以上になるとその効果は緩かになる傾向がある。100℃までは乾燥速度指数と温度の関係は放物線的関係になる。3) 切断により乾燥速度は著しく増大し, 3cm切断で約20℃の温度を上げたと同じ効果がある。又切断長が短くなるほど乾燥速度は増加されるので効果的である。4) 牧草中に含まれる茎部が多いと全体の乾燥速度を鈍らせる。茎の比率が約50%の場合では葉部のみに比較し, 約20℃の加温に相当する。5) 予乾による効果は低温部に於て高く, 高温部においてその効果は少ない。6) 高温乾燥による乾燥の成分は実験の範囲では余り差異がないが, 消化率がどのようになるかの検討が必要である。
神戸大学の論文