カントリ・エレベータの調査研究 (第3報) : 籾の水分測定と時期別水分の変化(農業生産工学)
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概要
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カントリエレベータ施設における大きな課題は水分測定の精度と収穫時期別の水分変化問題である。これら影響するフアクターは第2表のように整理され, 次のように要約される。1) 荷口内の水分バラツキを多点測定法によって行ない, 算術平均値とメジアン値の差異および偏差表示でみたが, バラツキはかなり大きくあらわれている。従って3∿4点の測定値で代表水分値とするには問題がある。バラツキを大きくする原因は早期収穫, 天候不良, 倒伏などが挙げられる。[table] 2) 施設で測定する荷受水分と実測でえた多測点水分の平均値との間にはかなりの差がみとめられ, 水分差±1.0%以上のもの38%, ±2.0%以上のもの12%の発生率となっている。農家への代金精算, 水分区分籾の一時貯留などに問題を残している。3) 誤差発生は過失的誤差(測定ミス, 計器の調整, 補正値計算などによるもの)とサンプリング誤差によるものであるが, 後者について内訳をみると荷受材料の水分バラツキが大きいためで, 高水分籾ほど, 不良天候日に収穫するものほど大きくあらわれている。4) 収穫籾水分の日変化は早刈りを除くと, 飽差との関係が著しく, 夕方収穫するものほど低水分となっている。5) 施設への荷受籾水分は収穫時期との相関が強く, 晩期収穫ほど指数関数的に低下することが判明した。この傾向は地域的な特性とも関連するので, 更に多くの事例について検討する必要がある。
- 神戸大学の論文
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