縦型風路内における穀粒の選別 (第1報)
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概要
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垂直風路選別は材料の終速度に支配されるが, 籾は不規則なだ円体であり, 飛行姿勢によって投影面積や空気の抵抗係数が異なって, 適切な分離が行なわれにくい。選別精度を高めるには最適風速の選定, 風路内風速の均一化および籾の比重別組成などが影響するので, これらの問題について検討を加え, 次の結果を得た。1). 籾は比重によって長さ, 中, 厚さが異なり, 投影面積は変化する。一方飛行姿勢は様々な形をとるので, S・C_D値は大幅に変化し選別しにくい。2). 風路内の風速分布はできるだけ均一化が得られる条件を探索したが, 選別部の標準偏差は0.2∿0.4にとどまり, 完全に均一化することは難しい。3). 風速による比重別の分離率累積線はSカーブを画き, 互に重複した風速範囲をとり, しかも最適風速の上限値と下限値とでは約1m/sの差があるので正確な分離は困難である。4). 籾の充実度は様々であり, 比重別の組成によって選別精度, 歩留りが異なる。これらの値を高めるためには採択する風速をやや低下させ, 選別回数を増加させる必要がある。
- 神戸大学の論文
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