南極・昭和基地の岩盤ボーリング

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概要

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日本南極地域観測隊は, 第20-22次の「昭和基地を中心とする地域の地殻構造の総合解析」研究の一環として, 地温測定と地盤傾斜観測のために岩盤ボーリングを行った。第21次隊よりエアボーリングが開始され, 深さ20mの孔を得て地温測定が行われた。作業能率その他を考慮して第22次隊では水ボーリングを採用し, 深さ30mを目標とするボーリングを行った。しかし, 凍結のため孔内にロッドが抑留され地温測定用としては7m以深は使用できなくなった。さらに30mボーリングを試み, 2960cm孔の掘削に成功した。しかし, 孔内に残った掘削流体が凍結し, これを掘削中, またもロッドが抑留され, 結局, この孔は使用できなかった。凍結は, 予想以上の大量の逸水のため不凍液濃度を十分に保つことができず発生した。逸水または出水を防ぐことが, 今後昭和基地で岩盤ボーリングを再開する際もっとも重要な点である。
国立極地研究所の論文

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