<短報>老廃物の排出を積極的に促す看護技術の検討-第一報 : 弱酸性美容洗髪法(ベル・ジュバンストリートメント)における洗浄液の分析

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皮膚・粘膜についた付着物や排泄物を取り除き, 身体の清潔が維持できるよう援助する方法は看護の主要な基本技術であるが, 排泄物を取り除くに留まらず, 排泄を積極的に促すといわれる弱酸性美容洗髪法は, 健康障害を持つ対象への援助としても有用ではないかと考えられる。そこで, 弱酸性美容洗髪法による洗浄液を定性的・定量的に分析し, 通常の洗髪による洗浄液や尿と比較し, この洗髪法を看護技術の一つとして導入するための基礎資料としたいと考えた。健常成人5名の頭皮洗浄液及び尿について, キャピラリー電気泳動, アミノ酸分析を行った。5名の頭皮洗浄液は個人差があったが, 30数種類のアミノ酸が認められる傾向は一致していた。今回は健常成人女性(30代)1名に美容師1名が施術した最もアミノ酸量の多かった洗浄液及び尿について分析した。その結果, 弱酸性美容洗髪法による頭皮洗浄液中に量的には少ないものの尿と同様のアミノ酸, 馬尿酸, 尿酸が認められた。しかし, この場合, 還元剤を使用しないと洗浄液中のアミノ酸等はわずかで, 特にエタノールアミンはほとんど認められなかった。このことは還元剤使用によって, 頭皮角質層のピーリングを行い, より皮膚(毛根)からのアミノ酸等の分泌が促進されたことを示唆しており, エタノールアミンは血液からというよりも, 角質層の細胞膜中のケファリン(ホスファチジールエタノールアミン)分解によるものとも考えられる。

<短報>老廃物の排出を積極的に促す看護技術の検討-第一報 : 弱酸性美容洗髪法(ベル・ジュバンストリートメント)における洗浄液の分析

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