高齢者におけるC型肝炎治療
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概要
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60歳以上のHCV感染者を長期的に観察し,死亡例662例でみるとその死因は,男女とも肝癌死が最も多く,次いで肝不全死の順であった.肝疾患関連死が男女とも約60%を占めていた.したがって肝疾患関連死を防止ないし先送りすれば,より長期の生存が可能となる.肝疾患関連死は,加齢,男性,低アルブミン血症,トランスアミナーゼ高値,AFP高値,血小板低値例などでよりおこりやすいため,このような因子を多く有した症例には肝疾患関連死を防止するような治療を積極的に行っていく必要がある.治療の第一選択剤はウイルス排除をめざした抗ウイルス療法であるが,これが難しいようであれば肝炎鎮静化をめざした肝庇護療法を考慮する.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2011-07-05
著者
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