食品のオクラトキシンA・B及びシトリニンの汚染実態と汚染に関わる菌
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概要
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オクラトキシンA及びBを、やはり腎毒性を有するカビ毒であるシトリニンと同時に分析する方法を用いて、20年以上にわたり食品の汚染実態調査を行ってきた。その結果、小麦、大麦、ライ麦、はと麦、そば粉、トウモロコシ等の穀類、コーヒー豆、カカオ、製餡原料豆等からオクラトキシンAが検出された。オクラトキシンBは、オクラトキシンAの濃度が高い試料から、その1/3〜1/10程度の濃度で検出された。そば、ハト麦等の穀類でオクラトキシンとシトリニンの複合汚染が高頻度で認められた。また、これまでは、確認法として使用していたTLC法及び誘導体化法の感度が低かったため、1 μg/kg未満のオクラトキシンを“検出”とすることができなかったが、LC/MS/MSを使用することにより、オクラトキシンを0.1 μg/kgまで確認することが可能となり、その結果、低レベルでの汚染が明らかとなった。近年、ブドウのオクラトキシン汚染の原因菌として注目されているAspergillus carbonariusのオクラトキシン産生能試験を行った。試験した6菌株のうち、4菌株にオクラトキシン産生能が認められた.
- 2007-01-31
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