日本産海産魚におけるヒスタミン生成魚種および凍結保存によるヒスタミン生成の低減の検討
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概要
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日本で流通する日本産海産魚におけるヒスタミン生成を明らかにするために,市販の73魚種について筋肉および腸管を混合したヒスタミン生成モデル試料を作製した.25℃で12時間保存した結果,35魚種において50 mg/kg以上のヒスタミン生成が認められ,これらの魚種がヒスタミン食中毒の原因となる可能性が示唆された.また,1か月の-45℃凍結によるヒスタミン生成の低減の検討では,一部魚種についてヒスタミンが生成され,ヒスタミン生成菌としてPhotobacterium damselaeおよびPhotobacterium iliopiscariumが分離されたが,全魚種について,ヒスタミン生成が低減したことから,この方法が有効なヒスタミン生成の制御方法であることが明らかになった.
- 公益社団法人 日本食品衛生学会の論文
著者
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工藤 由起子
国立医薬品食品衛生研究所
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荒木 惠美子
東海大学海洋学部 水産学科食品科学専攻
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早川 亮太
東海大学大学院 海洋学研究科水産学専攻
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小林 直樹
国立医薬品食品衛生研究所 衛生微生物部
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加藤 登
東海大学大学院 海洋学研究科水産学専攻
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