若いシロネズミの筋肉および肝臓のin vitro蛋白質合成能におよぼす食餌蛋白質欠乏の影響
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概要
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体重約120gの雄シロネズミに無蛋白質飼料を1, 2, 4および10日間自由摂取させ,単離soleus筋および肝臓切片による組織蛋白質への14C-グリシンのとりこみを調べた. soleus筋でのとりこみは, 2日目まで急激に減少して対照区の約40%となり, 10日後には対照区の約25%となった. soleus筋における蛋白質量に対するRNA量の割合は2および10日目で対照区のそれぞれ75%, 60%に減少した.単位RNA当りのとりこみ値は1日目で対照区の約60%となり,その後,漸減して4, 10日目には対照区のそれぞれ50%, 40%に低下した.肝臓切片でのとりこみは, 1, 2日目で対照区の2〜3倍に高まり,その後減少しはじめたが, 10日後の値は対照区の値よりまだ幾分高かった.肝臓切片におけるこれらの変化は,主として単位RNA当りのとりこみ活性の違いによるものであった. すでに報告した約200gおよび400gのシロネズミに関する同様の実験の結果との比較から,筋肉の蛋白質合成能は,食餌蛋白質欠乏時に若いシロネズミほどより急激に減少すると考えられたが,肝臓では,合成能の変化の型と成長段階との間に,規則的な関係は認められなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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