シロネズミにおける組織蛋白質合成能の食後経時的変化と食餌蛋白質欠乏の影響
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概要
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体重110〜140gの雄シロネズミに,普通飼料(20%カゼイン)または無蛋白質飼料を7日間, 1日2時間のspaced-feedingを実施し,最後の飼料摂取後3, 10および22時間経過したときに殺し,肝臓切片および単離soleus筋による組織蛋白質への14C-グリシンのとりこみを調べ,次の成績を得た. 普通飼料摂取シロネズミの肝臓切片によるとりこみは10時間後に著しく増加したが,無蛋白質飼料摂取シロネズミでは,このような増加は認められず,前老の場合消化管から肝臓へのアミノ酸の供給量が多いとみられるときに,肝臓の蛋白質合成能が高まった. 22時間後には両区とも,とりこみは著しく減少した.無蛋白質飼料摂取の場合, 10時間後のとりこみは普通飼料摂取の場合の約1/2に減少したが,他の時点では両者に大差は認められなかった. Soleus筋では,普通飼料区も無蛋白質飼料区も,ともに飼料摂取後経時的にとりこみは減少し, 22時間後には3時間後の値のそれぞれ約30%,約20%低下した.無蛋白質飼料区のとりこみは,飼料摂取後の時間にかかわりなく,普通飼料区の約1/2に減少した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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