銅(II)-ジンコンキレート陰イオンとゼフィラミンとのイオン対抽出を利用する水中の微量銅の定量
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概要
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銅(II)-ジンコンキレート陰イオンとゼフィラミン(塩化テトラデシル-ジメチル-ベンジル-アンモニウム)とのイオン対抽出を利用する水中のppbレベルの銅(II)の定量法を検討した.銅(II)-ジンコン錯体の発色ののち,過酸化水素およびマンガン(II)を添加することにより,遊離のジンコンの吸光度は著しく減少するが,錯体の吸光度は少なくとも80分までは一定である.そののちゼフィラミンの存在下でクロロホルムに抽出された錯体は623nmに吸収極大を示す.クエン酸ナトリウムおよびEDTAを含むpH8.0〜8.5の水層350m<I>l</I>から抽出を行なうことにより,有機層中の銅(II)濃度が1.1〜10.8μgの範囲でベールの法則に従う.0.1mgまでの鉛(II),鉄(II),鉄(III),クロム(III),カルシウム(II)およびマグネシウム(II),20μgまでのマンガン(II)および15μgまでの亜鉛(II)は妨害しない.コバルト(II)およびニッケル(II)は妨害するが,10μg以下であれば大きな誤差は与えない.本法を井戸水中の微量銅の定量に応用した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
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菅原 正雄
北海道大学理学部化学科
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神原 富民
北海道大学理学部化学科
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小沢 幸男
北海道大学理学部化学科
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菅原 正雄
北海道大学理学部化学教室
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神原 富民
北海道大学理学部化学教室
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神原 富民
北海道大学理学部
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