サリチリデン-ο-アミノフェノールを用いる微量銅の抽出吸光光度定量 : シッフ塩基を用いる微量成分の定量(第2報)
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概要
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銅(II)がサリチリデン-<I>o</I>-アミノフェノール錯体としてメチルイソブチルケトンに抽出されることに着目し,基礎的な検討を行なって0〜40μg の銅の定量方法を確立した.<BR>錯体は弱酸性ないしアルカリ性の水溶液からメチルイソブチルケトン相に抽出され,pH 4.3〜8.3の間では吸光度は一定となった.抽出された錯体はきわめて安定で,その吸収曲線は423mμに極大を有し,その組成は1:1であることが確認された.銅濃度と吸光度との間には良好な直線関係が認められ,モル吸光係数および吸光度0.001に対する感度はそれぞれ16200および3.9×10<SUP>-3</SUP>μg Cu/cm<SUP>2</SUP> であった.鉄(III),バナジウム(IVおよびV),モリブデン(VI),過塩素酸塩およびクエン酸塩は銅の定量を妨害するが,そのほかのたいていのイオンは妨害しない.鉄(III)による妨害はアスコルビン酸で還元することにより除去できた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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