遷移金属塩溶液による有機イオウ化合物の液液抽出
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概要
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石油中のサルファイド類を個別に定量する方法を確立するための基礎として,第一遷移金属系列の金属イオン(Mn<SUP>2+</SUP>,Fe<SUP>3+</SUP>,Co<SUP>2+</SUP>,Ni<SUP>2+</SUP>,Cu<SUP>2+</SUP>,Zn<SUP>2+</SUP>)を用いて低分子量のサルファイド{(C<SUB><I>n</I></SUB>H<SUB>2<I>n</I>+1</SUB>)<SUB>2</SUB>S,<I>n</I>=1〜3}の抽出に有効な金属イオンの探索を行ない,その結果,従来報告されてきた亜鉛(II)イオンのほかに銅(II)イオンも抽出力のあることが認められた.また,塩化カルシウムなどの電解質を加えることにより,サルファイドの分配比は著しく増大することが認められた.この電解質添加の効果は,塩析剤中のカチオンの水和による水分子の活量の減少と,塩析剤中のアニオンによる錯形成効果によるものとして説明できることを示した.さらに,銅(II)イオンージメチルサルファイドの錯体組成について検討した結果,[(CH<SUB>3</SUB>)<SUB>2</SUB>S]:[Cu<SUP>2+</SUP>]=1:1であることがわかった.<BR>また,サルファイドの炭素数の差異による分配比の変化を利用して,分配クロマトグラフィーによるサルファイド類の分別の可能性について検討した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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