共電着を利用するアノーディックストリッピングボルタンメトリーによるセレン(IV)およびテルル(IV)の定量
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概要
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本報では,テルル(IV)と銅(II)またはセレン(IV)と銅(II)の共電着を利用するテルルおよびセレンのストリッピングボルタンメトリーを取り上げ,共電着および電解の基礎的条件について検討した.<BR>テルルの分析に関しては,銅(II)について1×10<SUP>-4</SUP><I>M</I>テルル(IV)について1×10<SUP>-5</SUP>〜2.3×10<SUP>-4</SUP><I>M</I>および硝酸について0.64<I>M</I>の溶液(5 m<I>l</I>)を5mAの定電流で15分間電解した.陰極には回転白金電極(作用電極,回転速度:800rpm),陽極に白金板(10mm×10mm)を用いた. 共電着後, 1<I>M</I>硫酸中で対極にSCEを用い,作用電極電位を0Vから0.21 V/minの速度で +1.0Vまで連続的に変化させ,回転白金電極上の共電着物を溶出させた.そのとき得られた溶出電流-電位曲線上のテルルの溶出ピーク(ピーク電位:+0.75V)のピーク面積から1×10<SUP>-5</SUP>〜2.3×10<SUP>-4</SUP><I>M</I>のテルルが定量できた.各分析値の変動係数は2.5%以下であった.<BR>セレンに関しては,銅(II)について3×10<SUP>-4</SUP><I>M</I>,セレン(IV)について1×10<SUP>-5</SUP>〜2.2×10<SUP>-4</SUP><I>M</I>および硫酸について1<I>M</I>の溶液(5m<I>l</I>)を電着電流20mAで20分間電解した.共電着後1<I>M</I>硫酸を支持電解質として,0Vから+1.5Vまで作用電極電位を連続的に変化させ,溶出曲線を記録した.他の分析条件はテルル分析のときと同じ条件であった.溶出曲線上のセレンのピーク面積(ピーク電位:+1.2V)から1.1×10<SUP>-5</SUP>〜2.2×10<SUP>-4</SUP><I>M</I>のセレンが定量できた.各分析値の変動係数は2.1%以下であった.<BR>セレン,テルルの両方に関し,電解液温度は25℃に保った.
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