ヨウ化銀固体電解質を用いたヨウ素ガス測定用検出素子の試作及びオゾン並びに二酸化窒素測定への検討

概要

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ヨウ化銀固体電解質を用いた固体型オゾン及び二酸化窒素連続測定用検出素子は,ppb以下のオゾン及び二酸化窒素を検出できたが,直線性が悪く(〜50ppbまでの範囲),硫化水素の妨害が大きかった.この検出素子の前にヨウ化銀粉末(1g)を詰めたガラス管(コンバーター)を置き,90℃に加熱しておくと,試料ガスがコンバーター内でヨウ化銀と反応してヨウ素ガスが生成する.このヨウ素ガスをセルに吹き付けると,直線範囲がlppmまで広がり,そのうえ1ppmまでの硫化水素並びに二酸化硫黄の妨害を完全に取り除けた.更にセルの寿命も約(2〜3)倍延びて,0.1ppm二酸化窒素30mlmin^<-1>の使用条件で(160〜240)時間になった.このセルのヨウ素ガス及びコンバーターを用いたときのオゾン並びに二酸化窒素の電流効率はそれぞれ25%,4.5%,1.8%であった.30ppb付近における変動係数はそれぞれ3%,5%,3%であった.検出下限はヨウ素ガスが約0.1ppb,オゾン並びに二酸化窒素が約0.5ppbであった.
社団法人日本分析化学会の論文
1983-09-05