12 核燃料分析・原子炉材料分析
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概要
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核燃料分析は1961年にウランとトリウム,1965年にプルトニウム,また原子炉材料分析は1963年,1967年の2回取り上げられている.今回はじめて両者を合わせて取り扱うことになった.この間のこの分野における情勢の変化は著しい.わが国でも各地で商業発電炉が実動し,再処理工場が建設されるようになり,ウラン濃縮の開発研究も進められている.商業発電炉は軽水炉であり,その燃料,材料は一応確定している.一方,より効率的で安全な原子炉の開発をめざして高速炉あるいは高温ガス炉の研究開発が進められている.これらを考慮し,上記の原子炉に関連する燃料,材料を特に取り上げ,燃料サイクルを想定しつつ分類してみた.また最近重視されていることがらについても取り上げたが,関連する環境試料の分析については紙数に限りがあるので執筆の段階で割愛した.前回との間があまりにも長く,また対象が広範囲にわたるので,調査は主として1968〜1971年のN.S.A.,A.A.および日化総覧によった.<BR>全般にわたる刊行物として,包括的な参考書,紹介および放射能分析技法をあげておく.1971年11月ウィーンで開かれた“核燃料サイクルにおける分析法”のシンポジウムは近くその内容が公開される.わが国では,金属ウラン分析合同委員会に引き続き,1963年日本原子力研究所に核燃料・炉材料等分析委員会が設置され,この分野の関係者が協力してウラン,ジルカロイ,ナトリウム,炉材料各専門部会を構成し,分析方法の審議,標準試料の作製に多大の成果をあげている.これらについては該当する節・項で紹介する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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