3-methyl-4-dimethylaminoazobenzene肝癌発生過程の増生結節におけるglutathione S-transferase isozymeの免疫組織化学的研究
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概要
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3-methyl-4-dimethylaminoazobenzene (3-Me-DAB)によるラット肝癌発生過程において,特徴的な変動を呈する,pI 8.3のglutathione S-transferase (GSH S-Tase) isozymeの起源につき,前癌病変とされる増生結節を中心に検討した.すなわち,3-Me-DAB肝癌発生過程において,投与開始後7週と14週に著増する2峰性の変動を示したpI 8.3のGSH S-Tase isozymeを抽出精製し,家兎に免疫し抗血清を作製した.この抗血清にて,発癌過程のラット肝組織に間接蛍光抗体法を実施した.正常肝,肝癌,Cholangiofibrosis,増生結節周辺の細胞に蛍光を認めず,増生結節にのみ蛍光陽性であった.連続切片にγ-glutamyl transpeptidase (γ-GTP)染色を実施し,γ-GTP陽性組織(増生結節)と,pI 8.3のGSH S-Tase蛍光陽性部分がほぼ一致することを確認した.以上よりpI 8.3のGSH S-Taseの3-Me-DAB投与後14週を中心とする上昇は,増生結節内の同isozymeの増加によると思われる.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
-
漆崎 一朗
札幌医科大学
-
新津 洋司郎
札幌医科大学
-
石谷 邦彦
札幌医科大学
-
西里 卓次
札幌医科大学第4内科
-
文屋 学
札幌医科大学第4内科
-
荒谷 英二
札幌医科大学第4内科
-
佐藤 鉄典
札幌医科大学第4内科
-
北 慎一郎
札幌医科大学第4内科
-
伊藤 信行
札幌医科大学第4内科
-
西里 卓次
札幌医科大学癌研内科
-
文屋 学
札幌医科大学内科学第4講座
-
伊藤 信行
札幌医科大学内科学第4講座
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