外科的に切除しえた成人の巨大肝間葉腫の一例
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概要
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31歳の成人女性にみられた巨大な肝間葉腫の1例を経験した.本腫瘍の特徴として肝シンチスキャンでは肝右葉に小児頭大の陰影欠損像,超音波検査ではmixed pattern, CTではcontrast enhancementにより腫瘍内への線状,索状の造影剤の進入,血管造影では腫瘍周辺部の腫瘍濃染像と動静脈瘻ならびに中心部hypovascularの所見を示した.切除標本の組織学的所見では粘液腫様の部位,血管腫様の部位,線維性の部位と混在しており多様性を示す間葉腫であった.胆管などの上皮性成分がないため過誤腫,腺腫とは鑑別し得た.本例はその後,肝右葉切除術施行によって腫瘍を摘出し,術後良好な経過をたどった.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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