ウイルス肝炎における小葉問胆管の異常に関する臨床病理学的研究
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概要
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急性ウイルス肝炎および慢性肝炎と診断した症例から得られた肝生検材料406個を検索し,形態学的に小葉間胆管の異常所見をみとめた34症例を対象として臨床病理学的検討を加えた.対象34例のうち男性は25例(73.5%),女性9例(26.5%)であり,発症の緩慢なものが半数以上をしめ,黄疸をみとめた症例は約1/3であった.肝機能検査成績の多くは対象群と比較して有意の差はみとめなかったが,膠質反応の異常は小葉間胆管異常群に多い傾向があり,γ-グロブリンは有意の差をもって小葉間胆管の異常群で高値を示した.免疫グロブリンではPBCにみられるほどのIgMの高値を示した例はなく,また抗核抗体,抗平滑筋抗体はそれぞれ検索しえた13例中1例に隣性であった.しかし抗糸粒体抗体は検索しえた14例ではすべて陰性であった.RA因子は20例中10例に陽性で,HBs抗原は急性肝炎の15例中4例,慢性肝炎の11例中1例に陽性であった.
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